世界観紹介

作品紹介

物語の舞台となるイスキア大陸の紹介ページになります。この世界観は『薔薇後宮奇譚』『子羊亭へようこそ!』でほぼ共通です。
『子羊亭へようこそ!』は『薔薇後宮奇譚』から約700年後のイスキアが舞台となっています。


五大国(ごたいこく)

 

スフェーン大国〈名前の由来:楔石スフェーン
北の大国であり、『薔薇後宮奇譚』の舞台となる国。大国らしく華やかな文化と豊かな資源を誇る。
国王リシャールの時代、国益の不合致、領土の拡大といった理由から、互いの領土が密に隣り合っている大国アルマンディンと戦争し、勝利。そのため、一時はアルマンディン側の鉱山や国民を大量に所有していた。
北部に王都・アガスターシェを戴く。ここは街並みが金色に輝くことから「黄金の都」と呼ばれている。
シエロ砂漠に面した南部は異国の民たちや浮浪者が住まう貧民街となっている。
国花はにおいすみれ。
・出身キャラクター……バイオレッタ、クロード、ミュゲ、オルタンシア、リシャール、サラなど(『薔薇後宮奇譚』)
アルマンディン〈名前の由来:アルマンディン・ガーネット〉
イスキア大陸の最南部に位置する大国。スフェーンに滅ぼされるまでは「魔術大国」として知られていた。
領土内に鉱山が多く、質のよい銀細工で有名。特に西部の町バルビナの銀細工は一流品。
民は薄茶の髪とターコイズブルーの双眸を持つ。
五大国の王族たちの中でもヴァーテル女神の血が一等濃いといわれており、この国の王族は彼女に最も近しい一族とされている。
『子羊亭へようこそ!』では歴史の古い大国として名を馳せており、この国独自の茶葉の生産も始まっている。
・出身キャラクター……アベル、クララ、ユーグ、アンナなど(『薔薇後宮奇譚』)
りゅう
独自の文化を有する東の大国。赤い髪と緑の瞳を持つ民が多い。
信仰する国教に変化があったため、五大国の協定からいち早く抜けている。
「国を豊かにする存在」として女の王(=女王)を崇める風習があり、生まれた公主を女王候補として競わせるしきたりがある。
リシャールの代はまだ鎖国状態にあったが、新女王の即位により少しずつ他国とも行き来しあうようになる。
・出身キャラクター……ピヴォワンヌ、玉蘭、宝蘭、彩月など(『薔薇後宮奇譚』)
クラッセル
スフェーンと並んで流行の最先端をリードする大国。軍事力増強に力を入れており「軍事国家」とも呼ばれる。
他の四国を意識してか、強引で荒っぽい政策が目立つ。
隣国の島国エピドートとは古くから対立し合う仲だが、五大国同士で締結されている不可侵条約のために未だ大がかりな戦争には発展していない。
特産物は真珠、毛皮、ガラス細工、葡萄酒など。民の容姿は金髪碧眼と、スフェーン人とほぼ同じ。
エピドート〈名前の由来:緑簾石エピドート
五大国唯一の島国。五大国の中では最も領土が小さい。黒髪緑眼の民が多い。
他の四国に比べればやや地味な国だが、茶葉や砂糖の輸出によって地道に発展を遂げている。
ヴァーテル教会のお膝元として知られ、教皇ベンジャミンが君臨する地として名高い。
風光明媚なよい国だが、五大国の中では最も発展が遅かったために未だ血なまぐさい悪習が多い。
スフェーンよりも緯度が高いため、冬は極寒。温かいショールや外套が必須。別名「銀雪ぎんせつの孤島」。
日に数回ティータイムを愉しむという独特の習慣があり、シルバーウェアや茶器の生産も盛ん。
王都はヴァーテル教会本部があるピスタサイト。
・出身キャラクター……ダフネ(父親がエピドート人)、カーティスなど(『薔薇後宮奇譚』)
エドワード、マーガレット、ネイサンなど(『子羊亭へようこそ!』)

 

エピドートの王都・ピスタサイトについて

 

全部で五つのエリアに分かれており、それぞれエステル、リーベ、カダール、フレデリク、セナーテと呼ばれている(古の五英雄の名を取ったもの)。各エリアごとに特色があり、「法と秩序」「愛と平和」「享楽」など、五英雄の司る力にちなんだ街並みとなっている。
  • セナーテ地区/「子羊亭」があるエリアでテーマは「繁栄」。特に有名な観光名所はヴァーテル教会本部。そのほかには国内最大規模の百貨店や王立画学院などがある。
  • エステル地区/軍本部、貴族会館などがある地域で、テーマは「法と秩序」。ランドルフが軍事訓練のために出かけていくエリアでもあり、リットン邸もここのすぐそばにある。
  • リーベ地区/「愛と平和」がテーマの賑やかなエリア。エピドートと異国の文化が微妙に混ざり合っており独特の雰囲気が漂う。そばには異国人や商人たちの住まう住宅街がある。王都一番の観光名所として名高い地域。
  • カダール地区/五大地区の中で最も落ち着いた穏やかなエリア。テーマは「安寧と安定」。聖職者の住まう住宅街の近くにある。王立治療院はその努力と功績を女王オクタヴィアに認められたことで有名。
  • フレデリク地区/「不夜城」の異名をとる、エピドード最大級の大人の遊び場。テーマは「享楽」。治安の良さは通りによってまちまちで、高級クラブもあれば貧民街もある玉石混交とも呼べるエリア。エドワードの師匠であるジャックが暮らしている地域でもある。

 

用語集

忌み子/赤い色彩をその身に宿す人間のこと。
グロッシュラー宗教騎士団/ベンジャミンのもとで魔物の排斥や討伐を行う教会付きの騎士たちのこと。大陸を脅かす魔のものたちと戦うほか、聖地巡礼の際には旅人たちの守護役を務めることも。
いしずえ/教皇ベンジャミンの別称(建国の際にエピドートを支える人身御供として地中に生き埋めにされたことから)。
女王選抜試験/次代の王を選抜するため、約一年の歳月をかけて王位継承者四名の素質を競わせるもの。勝者は女王に、敗者は政略結婚の手駒として他国へ輿入れさせられることが決まっている。
宮廷魔導士/五大国の宮廷に仕える術者のことで、一般的な人間とは異なり魔力を有する。火と水の魔術は禁忌とされるため、土・風・光・闇の術者が多い。
邪神ジン/古の時代、大陸のいたるところで戦禍を引き起こした火の女神。ヴァーテルとの死闘において魔境・シエロ砂漠を生み出す。
水神ヴァーテル/大陸における救世主であるとされる水の女神。ジンと反目しあう存在であり、ヴァーテル教が崇め奉る聖なる神。

 


 

通貨/ユークレース(数代前のスフェーンではバイオレッタ女王の即位に合わせ、ヴァイオレット金貨というものが発行されていた)
移動手段/『薔薇後宮奇譚』の時代は船や馬車が主だが、『子羊亭へようこそ!』の頃には大陸中を電車が走るようになっている。原初の時代には飛空艇を乗りこなす種族も。
※なお、『薔薇後宮奇譚』から700年後のお話である『子羊亭へようこそ!』では五大国という概念自体が消え去り、五国同士の結びつきもやや弱いものとなっています。
error: Content is protected !!
inserted by FC2 system