第二章 子羊と不思議な出会い

あとがき

 朝っぱらからえらい目に遭った……とげんなりするエドワード。でも、可愛い12歳の女の子に手ずから洋服を着せてもらえるのだから、これはむしろラッキーなのではないでしょうか?(笑)

 そして朝食のくだりで「ジャムは乗せるもの」、と書きましたが、イギリスでは本当にジャムトーストをそうやって食べるのだそう。そしてパンは本当に「紙のように」薄くスライスされているんだそうです。日本の食パンはそれに比べるとだいぶ分厚いのかもしれませんね。
 あと、イギリスには主食と副食の概念がそもそもないんだそうな。
 こうした国ごとの事情や歴史というのはとっても興味深く、調べれば調べるほどハマってしまいます。前作でもそうで、あっちはあっちでフランス文化にのめり込みすぎて大変でした(笑)。
 今回の章では林望先生の名著に大変お世話になりました。安定のリンボウ先生!やっぱり実際にイギリスを旅したことのある方の本は深みが違いますね。別の本も読みたいです。
 
 ピスタサイトにある五つの地区の名前も明らかになり、ようやく一つの物語らしくなってきました。ちなみに、子羊亭があるのは前回も説明した通りセナーテ地区。そしてエドの師匠がバーを開いているのがフレデリク地区(隣のエリア)になります。エリア同士は路面電車や地下鉄道で繋がっているので、行き来するのはさほど大変ではないんですけどね。
 この五つの主要エリアに関しての詳しい解説は三章以降に出す予定です。
 
 そして後半ではようやくエドワード達二人の出会いが語られています。
 そう、実はマーガレットさん、初対面でエドに「座敷童子」に間違えられちゃっているのです(笑)。
 まあ、絶対に悪さをしない幽霊なので似たようなものかもしれませんが(むしろ店の戦力になってますし)。
 
 そしてラストで久々に登場のスピネルさん。パートナーであるラズワルドとは死別してしまったものの、今でも教皇ベンジャミンのもとで幹部をやっていますよー(この三人の関係性に関しては前作『薔薇後宮奇譚』で出てきているので、興味のある方はそちらもぜひよろしくお願いいたします)。
 さて、前作同様主人公サイドのキャラクターに対してやや不穏な動きを見せるスピネルですが、果たしてどうなることでしょう……。
 
 次章は引き続き「二人の出会い編」になります。エド&マッジが家族として仲を深め合うまでをまったりと描写していきたいと思います。
 そんなこんなで、次章もよろしくお願いします!
 
 
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